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杉本 雅樹
工業材料, 53(12), p.75 - 79, 2005/12
本稿は耐熱・耐蝕性に優れた炭化ケイ素(SiC)のマイクロチューブをケイ素高分子から合成する新技術について述べている。具体的には、ケイ素高分子を繊維化し電子線照射で表面のみ酸化して架橋させ、未架橋の繊維内部を溶媒で抽出することで中空構造を形成し、その後不活性ガス中で熱処理してセラミックに転換する手法についての解説である。SiCマイクロチューブの長さは約20cm程度で、その壁厚を電子線照射条件によりその壁厚を220mの範囲で制御可能である。1000Cを超える耐熱性と耐蝕性を有し、また、アモルファス構造を利用したガス選択分離性を付与可能であることから、比表面積の大きなマイクロチューブを用いた高効率フィルターや吸着材等への応用が期待できる。
杉本 雅樹
放射線と産業, (105), p.29 - 34, 2005/03
SiCの前駆体高分子であるポリカルボシラン繊維を、電子線により表層のみ酸化架橋し、未架橋の内部を溶媒で抽出し、その後セラミック化することでSiCマイクロチューブを合成するプロセスを開発した。この電子線を用いた新規製造法と、電子線による表面酸化のメカニズム,SiCマイクロチューブの肉厚の制御法等について解説し、新規なSiC系材料について紹介する。
吉川 正人; 杉本 雅樹
コンバーテック, 32(8), p.56 - 60, 2004/08
ポリカルボシランを溶融紡糸して得た繊維を、室温の酸素含有雰囲気で電子線照射すると、その繊維表面だけが選択的に酸化架橋して不融化する性質を応用し、外径15150mの炭化ケイ素セラミックスマイクロチューブを、大量に再現性よく合成する手法について解説した。この解説では、放射線酸化物の架橋反応による不融化のメカニズムを詳細に明らかにするとともに、SiCマイクロチューブの壁厚が、電子線の線量率を変化させることにより、制御可能であることを示した。また、中空化メカニズムの追求では、両端から未架橋部分が抽出されて中空化することを、写真等を用いて視覚的に明らかにした。
Xu, Y.*; 田中 茂
JAERI-Conf 2003-001, p.156 - 161, 2003/03
ポリカルボシラン(PCS)と炭化ケイ素粉末を用いてセラミックの前駆体となるマトリックスを生成するために改良ゲル-鋳型法を開発した。この方法で生成した前駆体を、ヘリウムガス中で2MeVの電子線により約15MGyまで照射し不融化した後、アルゴンガス中で1300Cで焼成し、セラミック化した。この炭化ケイ素セラミックの微細構造を光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡及び原子間力顕微鏡で観察した結果、炭化ケイ素粉末粒子はPCSが無機化したSiCと良く結合していることがわかった。改良ゲル-鋳型法は、前駆体のシート状試料内に内部応用をほとんど残さないため、機械的特性に影響するような表面亀裂や内部亀裂は観察からも認められなかった。今回の結果は高品質のSiC/SiCセラミック複合材を開発するうえで、基礎的知見となる。
出崎 亮*; 成澤 雅紀*; 岡村 清人*; 杉本 雅樹; 瀬口 忠男; 伊藤 正義*
Key Engineering Materials, 159-160, p.107 - 111, 1999/00
ポリカルボシランに、新規なケイ素系ポリマーであるポリビニルシランをブレンドしてハイブリッドプレカーサーを作成し、このプレカーサーを溶融紡糸して繊維形状とした。この繊維に真空中電子線を照射することにより不融化処理を行い、その後、アルゴンガス中、1273Kで熱分解させることによりSiC系繊維を合成した。得られたSiC系繊維の特性について調べた結果を報告する。
杉本 雅樹; 岡村 清人*; 瀬口 忠男
High-Temperature Ceramic-Matrix Composites II (HT-CMC2), 0, p.293 - 298, 1995/00
放射線不融化ポリカルボシランから、セラミックSiC繊維への焼成過程の反応を、分解ガス分析、フリーラジカル測定、力学的特性を調べて解析した。この研究によりセラミック化過程は、ラジカル反応であり、800~1200Kの温度域ではSi原子に関する反応、1000~1800Kの温度域ではC原子に関する反応であることが明らかになった。この低温度側の反応は、繊維中の酸素濃度により大きく異なることを見出した。
神村 誠二*; 渡辺 清*; 笠井 昇; 瀬口 忠男; 岡村 清人*
High-Temperature Ceramic-Matrix Composites II (HT-CMC2), 0, p.281 - 286, 1995/00
ポリカルボシラン(PCS)繊維を放射線で不融化処理した後、アンモニアガス雰囲気で焼成ことにより、窒化ケイ素繊維を合成した。この繊維の強度は2.5GPaで、耐熱性は1300Cであった。
瀬口 忠男
高圧ガス, 32(4), p.4 - 6, 1995/00
放射線照射を利用して、ケイ素系高分子のポリカルボシラン繊維から電気絶縁性で耐熱性の窒化ケイ素繊維を合成した。この窒化ケイ素繊維は直径15mで、柔軟性に富むもので、強度は最大で2.5GPaを示し、1300Cに耐える特性を示した。電気抵抗は10・cmで、空気中1300Cに加熱しても変化がなく、優れた絶縁性を有する。この材料の応用として、高温下での絶縁材料(可とう性)として期待できる。
笠井 昇; 瀬口 忠男
JAERI-M 92-011, 35 Pages, 1992/03
繊維不融化回転照射装置は、有機のポリカルボシラン繊維から耐熱性炭化ケイ素繊維への転換において放射線不融化処理を行うものである。照射は、ヘリウムガス雰囲気下で電子線により繊維を巻いたボビンを回転させながら行い、繊維中に蓄積されたラジカルを不活性ガス中の熱処理により消滅させる。照射容器と熱処理容器には気密シャッターが設けられており、試料を空気に触れさせずに照射容器から熱処理容器へ移動できる。電子線加熱による試料温度の上昇を抑えるため、照射容器内壁の水冷パイプにヘリウムガス冷却用のフィンを取り付けた。ボビンに巻いた試料の線量は2MeV、0.5mA、ボビン回転数1rpmの条件で7kGy/mA・minであった。本装置は最大5kgのポリカルボシラン繊維を1度に照射できるもので、工業規模のパイロット装置である。
瀬口 忠男; 岡村 清人*
放射線化学, 0(54), p.43 - 45, 1992/00
放射線照射を利用して、ポリカルボシランから炭化ケイ素を製造する技術開発について、照射効果の研究方法と成果、電子線照射装置を用いたスケールアップの研究開発、製造された炭化ケイ素繊維の耐熱性、放射線利用による新材料開発の展望を解説した。
瀬口 忠男
放射線と産業, 0(54), p.16 - 21, 1992/00
放射線利用による新材料開発の一例として、有機ケイ素高分子であるポリカルボシラン繊維から超耐熱性炭化ケイ素繊維を合成する技術開発について解説した。
笠井 昇; 西井 正信; 瀬口 忠男
JAERI-M 91-064, 35 Pages, 1991/04
本報告は有機ケイ素繊維を電子線照射で不融化する研究を行うために製作した「電子線照射不融化装置」の構成とその特性について調べたものである。本装置は350350mmの大きさの試料を同時に2個電子線照射開始からその後の熱処理(900C)終了まで、空気を遮断した条件で行うことができる。試料皿、照射容器、中間箱、熱処理槽、電気炉および真空ポンプで構成された装置について真空排気特性、線量率や照射容器内温度などの照射特性および電気炉の加熱特性を明らかにした。
岡村 清人*; 佐藤 光彦*; 瀬口 忠男; 河西 俊一
Proc. 1st Japan SAMPE Symp., p.929 - 934, 1989/00
Si-Cの繊維を製造するプロセスでポリカルボシランの繊維を放射線架橋で不融化処理することにより、酸素の含有量を低減させることが可能となった。この結果、得られたSiC繊維の耐熱性が向上し、従来法の熱酸化処理に比べて約300C高い1500Cに耐えることが見い出された。放射線照射で生成し捕捉されるラジカルの消滅を行うことによって、酸素の量を一段と低減させられた。